「足す」だけでなく「引く」という視点も、腸内環境を考えるうえで注目されています。

「無添加」「添加物ゼロ」——ペットフードのパッケージによく見かけるこの表現、実際にどれほどの意味を持つのでしょうか。添加物と腸内フローラの関わりを研究知見から読み解き、フード選びの基準を考えてみましょう。

ペットフードに使われる主な添加物をめぐる研究

研究で議論されている添加物

  • BHA・BHT(酸化防止剤):発がん性をめぐる議論があり、腸内細菌叢への影響を報告する研究もある
  • エトキシキン(酸化防止剤):農薬にも使われる成分。肝臓・腎臓への影響を指摘する研究がある
  • 人工着色料(赤色2号・40号等):腸内の炎症との関連が議論されている。行動・神経系への影響についても研究が進められている
  • 亜硝酸塩(保存料):腸内でのニトロソアミン生成との関連が研究で議論されている
  • カラギーナン(増粘剤):腸管透過性や腸内炎症との関連を報告する研究がある

AGE(終末糖化産物)という視点

高温加工(製造温度200℃超)されたフードには、糖とタンパク質が結びつくメイラード反応の後期生成物「AGE(Advanced Glycation End-products)」が生成されます。AGEについては、体内での炎症や老化との関連が研究で議論されている物質です。犬・猫はAGEを腸から吸収しやすいとされており、高AGEのフードを継続的に食べることと健康との関連についても研究が進められています。

添加物と腸内フローラの関わりをめぐるメカニズム

一部の人工乳化剤(カルボキシメチルセルロース・ポリソルベート80等)は腸壁を覆う粘液層を変化させ、腸内細菌と腸上皮の「距離」に影響することが動物実験で報告されています。こうした変化と低度の慢性炎症、腸内フローラのバランスとの関連が研究で議論されています。

天然抗酸化剤との違い

人工酸化防止剤 天然酸化防止剤
代表例 BHA、BHT、エトキシキン ビタミンE(トコフェロール)、ローズマリーエキス
腸内フローラへの影響 影響を指摘する研究がある 影響は少ないとされる
保存性 高い やや低い(管理に注意)
特徴 安全性をめぐる議論がある 食品由来で使用実績が豊富
🌿 FINEPET’S KIWAMIの添加物ゼロ設計

人工着色料・人工香料・人工保存料は不使用。酸化防止には天然抗酸化剤(ビタミンE等)を使用しています。脂肪(家禽脂肪・サーモンオイル等)にも「preserved with natural antioxidants」と明記されています。腸内フローラに配慮した「引き算」の設計です。

腸内フローラを考えるうえでは、良い成分を「足す」だけでなく、影響が議論される成分を「引く」という視点も一つの考え方です。

—— EDITOR’S NOTE ——

本記事で言及している栄養設計の実装例として、ヨーロッパ製造のFINEPET’S KIWAMI シリーズがあります。スペイン産・イタリア産の良質な原材料を用い、高い消化吸収率を追求した、人工添加物不使用のプレミアムドッグフード・キャットフードです。